バイクとヘルメットV
梅雨入り前の最後の晴れ間のことですから、丁度今時分だったのでしょう。
もう4?5年も前の話になります。
休みのたびにあちこち遠出していた私は、ふと琵琶湖一周を思い立ったのでした。
バイク乗りに限らず、多くの旅行者や冒険者が思い描く、
どこそこ縦断、どこそこ一周といった、
そういったありふれた企みのひとつです。
私の住む大阪からだと、行き帰りに少し高速を使えば、のんびり一周して丁度丸1日、といったところでしょうか。
早朝に出発し、帰りは夜更けだったと記憶しています。
バイク乗りにとって、琵琶湖一周は割合メジャーなテーマです。
日本最大の湖沼ですしね。
これに先立って、茨城県の霞ヶ浦を一周したことがあったのですが、
実際やってみた感想は、そのときと同じようなものでした。
すなわち、
デカ過ぎてよく判らない。
です。
まあ身もフタもないですな。
ただ、巨大すぎて全体像が掴みにくいことと、
湖岸に結構な施設が建っているため、常に側を走れないこと、などなど、
全体像を実感しにくいものではありました。
とはいえ巨大な、波すら打ち寄せる巨大な湖を横目に見つつ、
適度にまったり流して走るのは、たいそう楽しいものでした。
そのときにあった出来事です。
琵琶湖南部から出発し、反時計回りに進んで、琵琶湖の西の沿岸にさしかかった辺りです。
無性に目が痒くなりまして。
まあ寝不足からドライアイまで、痒くなる理由は山ほど思い当たるので、別段気に止めることもなく走ってはいたのですが、そのうちどうしても耐えられなくなったのです。
単にコスってどうこうなるような痒さではなく、
何かこう、目の表面を動くものがあるような。
しばらくして、ゆく手に運動公園が見えてきたので、ちと休むか、と駐輪し、
なんでこんなに痒いかな、と訝りつつ、とりあえずトイレへ向かいました。
たいてい大型の鏡がありますからね。
で、鏡に近づき、瞼を持ち上げつつ自分の目をのぞきこんでみると・・・
小さな虫が、眼球を這っていたのでした。
以下、笑える? ホラー・・・
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